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ブルジョア民主主義革命 その史的発展

【著者】 平野義太郎 著
【発行】1948年
【頁数】344ページ
戦前、講座派のマルクス主義研究者(もともとは民法、ゲルマン法研究者)として著名な著者が、戦前発表した論文を中心に、戦後間もない時期にまとめたのが本書である。

書名が示すとおり、欧州におけるブルジョア民主主義革命の史的研究、江戸時代から戦前までの日本の封建制の解体過程を対象に、マルクス主義の視点から論じている。

(底本:1948(昭和23)年2月15日発行 第1版)

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目次

第一編 ブルジョア民主主義革命史

 第一章 ブルジョア民主革命史の史的分析に関する課題・枢要点
 ―その典拠としての、エンゲルス「ドイツ農民戦争」対するM・E・L研究所の序文を基柢とする一研究―
  はしがき
  第一節 基柢
  第二節 エンゲルスの研究課題
  第三節 第十六世紀前半期におけるドイツの経済状態と社会的階級層の構成
  第四節 封建制度に対するブルジョア市民的反対と農民的=平民的原生同盟
  第五節 封建制解体過程における下級騎士の自己崩壊=収拾的性質と、農民の推進的性質との対立

 第二章 西ヨーロッパにおける資本の本源的蓄積過程の政治形態―絶対主義
  はしがき
  第一節 資本の本源的蓄積のための槓桿
  第二節 社会的ならびに物質的土台
   一 半農奴に対する剰余労働に依拠する関係およびその前経済的機構の物質的基礎
   二 社会的基礎としての半封建的小規模生産者層・間接税Akzise
   三 封建制と農奴主的資本
   四 いわゆる上からの農奴解放の性質・限度

 第三章 ウィットフォーゲル「市民社会史」について

第二編 日本封建制の解体過程

 第四章 徳川封建制の解体過程、その特質
 ―徳川後期における「中国筋」の経済状態
  第一節 徳川期を含む日本封建制の特徴の二三について
  第二節 年貢の強徴および公権的な高利貸制との内面的組み合せ
  第三節 封建農業の分壊。にも拘らず封建制によるその利用、以前たる封建体制の盤根
  第四節 不具的階級分化の原態

 第五章 封建主義の危機と凶作
 ―天明・天保における南部領内の飢饉、農民騒動―
  はしがき
  第一節 南部藩における農民
   一 南部藩の租法と過役
   二 封建制延命策としての物産独占買入れ、奢侈と武道
  第二節 天明、天保の飢饉
   一 人力衰耗、浅耕、不充分の施肥
   二 社会的基本諸原因
     ―年貢の重課その他の過役、「米取り」、「穀取り」「金銭取り」―
   三 凶饉の諸状況
   四 封建的構造体の法則と凶荒
   五 商業=高利貸資本と地主との内面的組み合せと凶荒
   六 崩壊過程にある封建領主に蝕み入る商業=高利貸資本
  第三節 南部藩における天明以後の農民騒動

第三編 経済倫理と科学的自由

 第六章 商人道徳
  第一節 ビジネスの倫理
  第二節 職分倫理学体系における公正価格と徴利の禁止
  第三節 商業・金融業の生長に対する道徳観念
  第四節 産業家の企業精神におけるエトス
  第五節 余論
  ―東洋の商人道徳における倫理的性格の缺如について

 第七章 経済倫理と職分思想

 第八章 安藤昌益の自然真営道

 第九章 キャプテン・オブ・インダストリー

 第十章 科学的研究のための自由―その史的考察―
  第一節 科学のための活動の、歴史的・階級的性質
  第二節 封建的支配体制に対する科学的研究のための活動
  第三節 ブルジョア革命過程における、科学の自由のための活動
  第四節 半封建的官僚政府の下における科学の自由、とくに、大学の自由(アカデミッシェ・フライハイト)

第四編 日本における自由民権と国粋主義

 第十一章 自由民権
  第一節 日本資本主義と自由民権
  第二節 士族・豪族・豪農
  第三節 藩閥政府のブルジョア側面への修正再編成
  第四節 明治維新、ならびに、商業資本・高利貸資本・半封建的地主
  第五節 資本制大工業生産の前史における母胎内部の不具的矛盾
  第六節 日本ブルジョアジーの妥協的自由主義の根拠・限界・自由民権運動の内部的基本対立
  第七節 自由民権と農民

 第十二章 秩父事件―その資料と検討―

 第十三章 明治中期における国粋主義の台頭、その社会的意義
  一般序説
   一 資本主義の発達と民族
   二 日本に於ける民族の形成・国民的統一・国家主義
  第一節 「国家顕彰主義」とは?
  第二節 特定の歴史的性質
   一 資本主義の発展期における日本主義
   二 労働政策―爾後のそれとの比較
  第三節 日本資本主義の体制矛盾の表現として
   一 構造矛盾、脆弱性に対する部分的代位―條約改正をめぐって
   二 保守主義
   三 本質概括
   四 自由民権運動に対立し、国権主義へ―爾後における国粋主義の発展の端緒
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