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近代経済学の基本性格 ―近代性の探究―

【著者】 杉本栄一 著
【発行】1949年
【頁数】287ページ
 近代経済学の「近代性」と意義を、マルクス経済学の再検討およびそれとの対峙を通じて明らかにしようとした論文集。

 杉本栄一は古典的名著『近代経済学の解明』で知られる理論経済学者であるが、本書に収められている「近代経済学とマルクス経済学」は、著者の研究展開に大きな意義を持った論文と評価される。

(底本:1949昭和24)年6月20日発行 初版)
販売価格 (PDFのみ):
2,200円(税込) 2,000円(税抜)
販売価格 (PDF+POD):
7,920円(税込) 7,200円(税抜)

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目次

序文

第一 『近代経済理論』の近代性とその歴史的限界
 序言
 限界効用学派の近代性とその歴史的限界
 効用の可測性とローザンヌ学派の経済学
 ローザンヌ学派の近代性とその歴史的限界
 ケンブリッジ学派における分析用具の社会経済的動態的性格とその構造論的方法
 ケムブリッジ学派の実践的経験論
 ケムブリッジ学派の近代性における歴史的限界とその価値論の性格

第二 経済学と物理学の交渉―経済学方法論への一反省―
 ローザンヌ学派の経済学と古典物理学
 量子力学の発展とマルクスの価値論

第三 マーシァルの生涯とその経済学の形成
 マーシァルの学問の多面的な性格
 勉学時代から経済学の研究に入るまで
 古典派経済学から脱却して『経済学原理』を完成するに至るまで
 円熟時代における諸業績
 『産業および貿易』と『貨幣信用および商業』の刊行からその死に至るまで

第四 弾力性概念と現代理論経済学(学界展望)
 弾力性概念の創始者
 マーシァルにおける弾力性概念―需要弾力性、供給弾力性、安定条件
 『蜘蛛の巣の定理』
 経済量関係の部分弾力性と安定条件論の拡張
 マーシァルの安定条件論と『蜘蛛の巣の定理』との相違点
 期待の弾力性と安定条件

第五 近代理論経済学とマルクス経済学
 はしがき
 オスカー・ランゲの見解
 ランゲの説に対する批判―資本蓄積の法則と労働価値説
 ランゲの説に対する批判(続論)―静態均衡論と労働価値説
 ランゲの考え方とシュムペーター的な静学動学二元論
 『資本論』の対象領域と生産力の不均等的および不均衡的発展の法則
 『近代経済理論』と不均衡分析の用具

第六 安井琢磨教授の批判に答う―『近代理論経済学』とマルクス経済学―
 はしがき
 問題の所在
 パレートの『選択理論』展開の第一段階
 パレートの『選択理論』展開の第二段階
 むすび

第七 ケインズ経済学とマルクス経済学
 はしがき
 マルクスの『利潤率低下の傾向的法則』の論理的前提としての価値論および生産価格論
 クラインのマルクス模型
 マルクスの『利潤率低下の傾向的法則』とケインズ理論との対比
 若干の展望

第八 ハイエク『隷従への道』(書評)
 はしがき
 社会主義と民主主義
 資本主義と計画経済
 社会主義とファシズム
 本書の読み方
 若干の批判
 純粋経済学者としてのハイエクと政治評論家としてのハイエク
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