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法の本質

【著者】 美濃部達吉 著
【発行】1948年
【頁数】220ページ
本書の第1版は、1935(昭和10)年に刊行されたが、発行まもなく発売頒布を禁止されたが、戦後、引用の実例に若干の修正を加えたのみで趣旨は原版と同じかたちで復刊したものである。

「法とは何か。法の本質を正確に理解するために法の概念を如何に定義すべきか。この問題こそは法律学の全体を通じてその最も根本的な中心問題とみるべきである」、と著者はいう。

本書は、文字解釈をもって法律学の能事畢れりとする者が少なくないことに対して、その誤りを明らかにするために刊行したと著者は語る。この解釈法学への批判的見地から発表された諸論文により構成されている。これらは法の本質をあらゆる角度から解明しており、今日でもなお、古典的価値が評価されている名著である。
(底本は1948(昭和23)年11月10日復刊版)
販売価格 (PDFのみ):
1,760円(税込) 1,600円(税抜)
販売価格 (PDF+POD):
6,820円(税込) 6,200円(税抜)

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復刊済み

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目次

法の本質
緒論
一 問題の重要さ
二 問題の意義
三 法の二種の要素

第一章 法の内容
 第一節 法は社会的規律である
一 社会生活の二元的基礎
二 社会の単位
三 団体法と社会法
四 法と国家との関係

 第二節 法は人類の意思の規律である
一 意思の規律の意義及其の二種の体様
二 一般性は法の要素なりや
三 法の規律の対象としての意思

 第三節 法は人類の利益の規律である
一 法の本質的要素としての利益
二 法に於ける利益の概念、利益と正義
三 法の保護する利益の主体

 第四節 法は強要的規律である。
一 法の強要性
二 強制は法の要素なりや
三 法と道徳との区別
四 所謂任意法の性質

第二章 法の存在の基礎
 第一節 学説の概観
一 実力説
二 主権説
三 歴史学派
四 承認説
五 自然法説

 第二節 社会的心理力としての法
一 法の効力
二 社会心理、社会的責任
三 社会的心理力としての法の基礎づけ

 第三節 法の権威的基礎
一 法的権威に依る法の定立
二 国の立法行為と国宝
三 行政及び司法行為
四 自治立法及法律行為
五 自律の法と他律の法

 第四節 法の歴史的基礎
一 歴史的事実と法
二 事実たる慣習と慣習法
三 制定法と慣習法

 第五節 法の正義的基礎
一 制定法と正義
二 正義の内容
三 法源としての正義
四 制定法又は慣習法と条理法との関係
結論

非制定法小論
一 制定法と非制定法
二 制定法のみが法なりとすることの不当
三 慣習法の効力を有する根拠
四 慣習法と制定法との関係
五 判例法
六 政治的慣習法
七 行政的慣習法
八 理法
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