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憲法読本

【著者】 上杉慎吉 著
【発行】1928年
【頁数】164ページ
著者の上杉慎吉は、戦前を代表する憲法学者の一人である。上杉は、1912(明治45)年に東京帝国大学教授となり、同年、『国体に関する異説』を発表。「天皇すなわち国家である」という天皇主権説を主張し、美濃部達吉の「天皇機関説」を批判した。また、大正デモクラシー運動が盛んになりつつあった時期、これに対抗して1913(大正2)年に保守的学者・官僚を集め「桐花学会」を作り、また東大内では新人会・社会科学研究会に対抗して1925年(大正15)に興国同志会・七生会を作るなど、天皇制絶対主義勢力の理論的・実践的指導者であった。

本書は序で書かれているとおり、「普通選挙による第一回総選挙が行われる1928(昭和3)年の紀元節(2月11日)、大日本帝国憲法交付40周年を記念して」、刊行された大日本帝国憲法の解説書である。

天皇主権説を主張し、戦前の国家主義の理論家であった上杉の大日本帝国憲法の解説は、戦前の憲法学と国家を知る上で貴重な資料といえる。

ちなみに1906(明治39)〜09(明治42)年にドイツに留学し、19世紀を代表するドイツの公法学者ゲオルク・イェリネック家に下宿して指導を受けたことは、有名な話である。
(底本は 1928(昭和3)年2月15日発行)
販売価格 (PDFのみ):
1,760円(税込) 1,600円(税抜)
販売価格 (PDF+POD):
6,160円(税込) 5,600円(税抜)

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復刊済み

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目次

一 新原理
二 日本国家
三 生きたる憲法
四 昭和新政
五 不磨の大典
六 臣民の翼賛
七 理想国家
八 天皇
九 大権中心
一〇 大権
一一 立憲政治
一二 臣民の義務
一三 臣民の権利
一四 自由権
一五 司法権の独立
一六 立法権の職能
一七 帝国議会
一八 公選
一九 普通選挙
二〇 選挙の実際
二一 多数主義
二二 衆議院の本領
二三 議会の実情
二四 解散
二五 貴族院の職能
二六 帝国議会の議事
二七 法律
二八 勅令
二九 予算の效力
三〇 予算の議定
三一 大臣責任
三二 政府と議会
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